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「勝ち、価値」「負け、蒔け」

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  勝負事は、勝たなければ意味がない。 トーナメントでは、なおさら勝ちしか評価されない。 = 価値がない。 では、本当に負けには、価値がないのか。 「負け」を「価値ある負け」に、できるのではないか。 ただ、それは 負けてからの取り組みで決まる。 = 負けから何を学び、何を蒔いていくか。 また、「勝つより、負けからの方が学ぶことが多い」とよく言われることがある。 本当であろうか。 これも「負け」の後の生き様次第。「敗北」からの取り組み次第。 「あの負けがあったから、この勝利がある」と言える瞬間を迎えて初めて、 「過去の敗けから蒔いた種が、花咲き、価値(勝ち)が生まれる。」 つまり、「負けた」瞬間には、その「負け」には何の価値もない。ただ負けた(蒔いた)だけに価値はない。ただ自分たちの実力不足が分かっただけ。その事実以外、そこには何もない。 「その負けを次の勝ちにつなげたいなら、多くの取り組みという種をまき、毎日、努力という水をあげ続けるしかない。」 寒い冬に、その種が花咲くかは、本当に毎日水をあげ続けれていたかどうか。 それは、次の勝ちが証明してくれる。 勝ちを手にして、初めて言える。 「あの敗北があったからこそ、今この瞬間がある」と。 この「敗北」に価値を付けるために、心に火をつけてこれからの鍛錬の夏に立ち向かおう。 冬に勝利するためには、今から迎える夏が一番成長させてくれる。 今年も、熱い夏がやってくる。 負けの悔しさから、意識を変えて、人間を変えて、心を燃やした者のみ、グラウンドに来い。

戦う人、尊敬する人、すごい人

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その人は、家族の誰よりも、一日の朝は早い。 眠い目をこすりながらベッドからでて、準備を始める。 ゆっくりと朝食を取る時間はほとんど無く、機械的に食べ物を流し込み玄関を出る。 かれこれ数十年、車通勤にも慣れたもの。朝の渋滞のなか、車から聞こえてくる音で、ニュースや社会情勢をチェックする。 会社についてからは、人と社会の流れに遅れまいと、高速道路のようにスピードを上げ仕事に励む 。 その人は、疲れた顔を人に見せたことがない。 毎日、日中は同じようなことの繰り返し。それでも家族のためにと気持ちを奮い立たせ、目の前の作業をこなしていく。 電車や車で、いろいろなお客様のもとへ、元気よく走り回り、表情を作り、頭を下げる。夏場は汗で、肌着もワイシャツまでもびっしょりだ。 昼食は必ずお昼に、とは決まっていない。そんな時間さえ、とれないときもけっして不思議ではない。 その人は、自分の損得勘定で動かない。 ときには、閉塞的な場所で上司に叱責され、それでもグッと歯を食いしばり「やります」と答え、自責の念に苛まれる。 組織の掟。時々思い出す、入社して最初に教わったことは「ホウレンソウ」 パソコンと何時間もにらめっこをするときがある。ゲームをやっているわけではない。目はかすみ、肩こりを引き起こす。 あり得ないクレームに対しても、相手の感情に寄り添い解決方法を探る。 無理を承知でとお願いされ、仕事を受けたが、納期に間に合うか不安な日々。 その人は、家族(地域)の中で、一番最後に家に帰る。 あっという間に一日が過ぎ、また車や満員電車に揺られ、勤務先から家族の元へ。たまに電車で寝過ごしてしまう。 帰宅後は玄関で、まず子どもたちが帰宅しているかを、靴を見て確認し、いるならそれで安心する。 まだなら、顔を見るためにビールを飲んだり、ゆっくり食事をとったり、また入浴をしたりで時間を費やし、何気なく待ち続けるものだ。 「ただいまー」の一言を聞くだけで、心が癒され、一日の疲れが吹っ飛ぶ。 これで明日もまた頑張れる。 いつもは、子どもたちの様子をみながら言葉をかけるが、今日はなにも言わずに寝よう。 以上、戦う人、尊敬する人、すごい人の紹介でした。 幼いとき、アンパンマンになりたい。孫悟空になりたい。 男なら一度は、思ったはずの、すごい人になりたい欲求や夢。 大人になり、周りには、すごい人だらけだと気付く。 い

あと一歩

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 大分県高校総体も、昨日準決勝が終わり、明日決勝戦。 チームは3回戦で、決勝まで進出している鶴崎工業さんに敗戦してから 約1週間が過ぎ、作日ofaリーグ2部が再開しました。 県総体でも対戦した昭和学園さんとのゲームは、 お互いに、中盤での攻防が続き、シーソーゲームになる中、 前半は我慢比べの時間帯が続きました。 ハーフタイムに、相手が自チームの2CBのビルドアップを外切りで狙ってるためビルドアップは3枚で前進しよう。SBは高い位置を取り相手SHをピン留めしよう。 相手は、自エリアの陣取りを狙ってるから、押し込まれた時は自分らも相手の陣取り。。。。 とまあ、戦術的なところをダラダラ話しても面白くないし、戦術的な部分はどうでもよくて、今日のテーマは「過去の自分と決別しよう」でした。 冒頭にもあげてるように、本日は大分県総体準決勝であり、敗れてから今日で一週間。 今週はチームミーティングを水曜、木曜日行い、改めてチームとして再出発した一週間であり、沢山チームの中でぶつかりあった中での今日。 正直、トレーニングができていない中のゲームでもあったため恐さはありました。 ただ、蓋を開けてみると2-0で勝利。 その背景には、確実に前に進み出した選手の姿がありました。 私は常々、試合に出る出ない関係なしに自分にできることを探し、チームのために行動しよう。と話す中、やはりこの2ndチームはどこか人任せで出ない選手は悔しさを隠しきれず、不貞腐れる選手も多かったように思います。 ですが今日の試合では、ベンチの選手も外から声をだし、一緒に戦う姿がそこにはありました。 出場しているメンバーも、試合に出場できない選手のために体を張り 交代で出場した選手たちはいい準備ができていたため、結果を出してくれました。 怪我で練習ができない3名の三年生も、チームの広報活動やベンチワークを率先して行ってくれ、マネージャーもチームのために水を準備してくれたりなど貢献してくれました。 そして、学校に戻り解散した後とても嬉しいことがありました。 私は今日用があったため、普段とは違う帰路の、駅方面に帰っていると、 電車通学生の一人の生徒が徒歩で帰っていました。 その生徒は、今日試合に出場してなく悔しい気持ちを抱えながら、 帰っているんだろうなと後ろから近寄ってみると 両手いっぱいに持っていたものは、泥が沢山ついた缶

恩師との試合

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 私が高校時代、卒部式の時に、みんなの前で誓ったことがある。 「いつか指導者になり、松田先生を倒す」 いつしか叶えたい目標だったはずが、叶えなければいけない目標に変わり それを叶えるため、大学時代に教員免許を取得し大学卒業と同時に本校に赴任した。 そして教員三年目ようやく一つの目標に辿り着こうとしている。 今の私の礎を形成した人は、間違いなく高校時代の恩師である松田先生だ。 とにかく負けず嫌いで、勝ちに対してのこだわりが強く 妥協を許さない先生であった。 対戦相手のスカウティングを欠かすことがなく、 勝つためにできる準備はなんでもやる。 高校時代、褒められたことはほとんどない。 叱咤されることの方が多く、退部させられたことだってある。 でも「サッカーを通して大人になる」ということを一番学び そして「勝者のメンタリティー」を培って頂いた。 同じ指導者の立場となり、高校時代に伝えて頂いたことで、わからなかったことも 今ならはっきりわかる。 だからこそ越えたい。越えなければいけない。 「言われてもやらないのが三流。  言われてやるのが二流。  言われなくてもやるのが一流。」 松田先生に教えて頂いたこの言葉は今でも私の中で教訓となっている。 高校を卒業して7年。あれから少しは一流に近づけているだろうか。 成長しているだろうか。 そういった意味でも今回の対戦は成長した姿を見せ、勝って恩返しがしたい。 もちろん大前提として今回の対戦は私が戦うわけではないが 特別な感情を抜きにすることはできない。 「70%の自信、30%の不安」 これも先生に教えて頂いた言葉である。 このパーセンテージが逆になってもダメ。増えても減ってもダメ。 自分たちはこれだけやってきたという自信と、 対戦相手も強い、自分たちはチャレンジャーだと思う不安。 楽しみな気持ちも大きい。同時に不安もあるが、 今は70%の自信、30%の不安を保てている。 そんな松田先生に、柳ヶ浦の生徒と共に、挑戦するときが来た。 この挑戦を、大分県を獲るため、そして全国で勝つための過程にしたい。 今の生徒達なら必ず成し遂げてくれると信じている。 願わくば、決勝戦、最後のハードルが松田先生であったなら、 ドラマみたいな展開で面白かったが、 今回の決戦は、まだまだこれから続いていく師弟対決の序章に過ぎない。 いつしか叶えたい目標だったはず

常勝軍団

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 「常勝軍団」 日本のサッカーチームで、この名称が使われているチームがある。 それは、鹿島アントラーズである。 そして、今年の柳ヶ浦高校男子サッカー部のチームスローガンも 「常勝軍団」である。 先日、鹿島アントラーズvs名古屋グランパスの試合で、鹿島が「常勝軍団」といわれる所以を見た気がした。 確かに、今期の鹿島アントラーズは、現在(5月13日)7位であり、1位の川崎フロンターレとの勝ち点も21もある。 しかし、この試合では、現在2位に位置する名古屋グランパスに対して、シュートを打たせず、セットプレーと4人が連動したパスワークからの得点で2-0で快勝している。 前半の試合開始から、後半の試合終了まで、前線からの連動したプレス、素早い切り替え、ハードワーク、ゴールを目指す姿勢が止まらない。 まさに圧倒し、「常勝軍団」という試合であった。 内田篤人選手の引退スピーチで 「数多くのタイトルを取ってきた裏で、多くの選手が”選手生命を削りながら”勝つために日々、努力する姿を見てきました」 とおっしゃっていた。 ”選手生命を削りながら” この言葉から、普段の練習の雰囲気や、練習強度の高さが想像できる。 一つ一つのプレーに気持ちを込め、全力でボールを追い、ゴールを目指す。 苦しいとき、うまくいかないときこそ、自分の胸に手を当て「自分に勝ち続けている」ことができているのか自問自答する。 自分と向き合い、本気で全国基準、それ以上を目指し追求出来ているのか。 自分の限界を自分で決めず、押し上げる努力をしているか。 私生活や学校の中で、知識を身につけるために自ら学び、 本気で仲間とぶつかり、話し合えているか。 部員全員が、もう一度考えなければならない。 毎日、自分自身に勝ち続けること。 それが「常勝軍団」になる道だと思う。 今週、土曜日から延期になっていた高校総体が始まる。 3年生にとっては、最後のインターハイ。 優勝するには、言葉の通り、”勝ち続ける”必要がある。 情熱の熱さ、誠実さ、献身性、 4原則で、負けてはならない。 選手とともに、自分に矢印を向け、 選手と一緒に、常勝軍団を目指し、日々、前進するのみ。 「想像は、現実になる」 想像できたなら、現実にする為に、進むだけ。 最後に、コロナ禍の中、選手の夢である舞台を用意するために、ご尽力くださっているすべての人に感謝申し上げます。

柳ヶ浦高校 男子サッカー部 

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  4月1日より柳ヶ浦高校男子サッカー部の顧問に着任した、松原仁です。 日頃より、柳ヶ浦高校サッカー部を応援・支援してくださっている皆様には、感謝申し上げます。 また、新型コロナウイルス感染症の感染予防、感染拡大防止、治療にご尽力されている方々に、深く感謝いたします。 ありがとうございます。  選手権出場1回、インターハイ出場2回、九州大会出場10回(ベスト8が2回、3位が2回)と歴史と伝統のある柳ヶ浦高校男子サッカー部の顧問として、働けることに喜びを感じるとともに、その重圧や責任、そして覚悟と決意の4月を迎えて、もうすぐ1か月がたちます。 トレーニング構築・改善、寮の清掃・整備、ホームページ開設と様々なことを、これまで取り組んできましたが、 他のスタッフと一番時間と労力をかけ、こだわって取り組んだのが、以下の2つの項目です。 〇目的 『サッカーを通じて、愛され、必要とされる人間性・集団の育成。宇佐市や大分県の活力になるチーム(集団)の育成』  〇チーム哲学・マインド 『情熱・誠実・献身』 目的とチーム哲学が、つながりをもっているか、そして上記に述べた取り組み1つ1つが、哲学・マインドから、それていないか。 常に振り返り、また前進・成長していく、チームでありたいと思います。 話は変わりますが、柳ヶ浦高校から、サッカー専用グラウンドまで、約1,7kmあります。 行きは、学校が終わった者から走り、帰りは、全体練習後の自主練やケアが終わった者から歩いて、学校や寮に戻るのが、恒例です。 先日、柳ヶ浦高校サッカー部専用グラウンドから、学校に戻る途中、サッカー部の選手が歩いて帰っていました。 普段通りの光景。 その時、 2人組の一人が、しゃがみ込み、道に落ちているゴミを2つ、3つ拾いました。 誰も見ていないかもしれない。 気づかなければ、誰もその行為を、評価してくれないかもしれない。 しかし、彼は そんなことを気にして、その行動をとったのではない。 『誠実・献身』 彼は、柳ヶ浦高校男子サッカー部の理念・マインドを体現してくれました。 寮に戻り、その話を寮生の全体で話すと、他にも、その日帰り道でごみを拾った選手が6人ほどいました。 私は、そんな選手達を誇りに思います。 まだまだ全員では、ないかもしれない。 未熟な部分も多い。もちろん、私を含むスタッフも。 しかし、柳ヶ浦高校男子サ